2010年10月17日日曜日

小豆に見る自然



収穫してながめていた小豆にひょんなことから自然を感じた。

店頭に商品として並んでいるものを見ていると気がつかない、当たり前の不揃いな小豆。しかし、これが自然な姿だ。

お金を出して商品を手に入れるという現在のライフスタイルからはこのようなものは見えづらい。ことは小豆だけではない。ペットショップに行ってショーケースの向こう側にいる犬や猫も同じだ。生産(繁殖)の段階では、効率の為に血縁の近いもの同士が掛け合わされ、白内障や障害を持った子供が生まれてくる。しかし、それらは殺されたり捨てられたりし、例えば、パピヨンという犬はこういう容姿というものだけが消費者の店頭に並ぶ。

これは同じ品質のものが大量に作り出されるという工業製品の考え方が我々にとって当たり前になってしまっていることを意味する。それは今流行りの「生物多様性」などとは程遠い世界だ。

マスメディアの商品としてもてはやされている「生物多様性」という言葉を、実感している人はどれだけいるのだろうか? 残念ながら偉そうに言っている私もその限りではない。

最近、今は亡き動物写真家の星野道夫の「魔法のことば」という本を読み返し、偶然にもこの「生物の多様性」という言葉を見つけた。残念ながら「実感」することはできなかったが、マスメディアからは得られなかった大切なものを感じることはできたと思う。

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